金融業界の企業研究、何から読む?会社概要・求人票・採用ページの使い分け
金融業界への就職や転職を考えて企業を調べ始めると、公式サイト、求人票、採用ページなど、いくつもの情報に出会います。株式会社WCPのように、公式サイトとWantedlyの両方で情報を発信している会社もあります。
複数のページを読んだのに、結局どのような会社なのか説明できない。そんなときは、読む量を増やす前に、ページごとの役割を分けてみると整理しやすくなります。
会社の事業を知る情報と、自分の担当業務を知る情報は、必ずしも同じ場所に載っているわけではありません。この記事では、金融業界の企業研究を進める際に、何を、どの順番で確認すると理解が深まるのかを考えます。
最初は、その会社が誰に何を提供しているかをつかむ
企業研究の入り口では、知らない用語をすべて調べるより先に、会社と顧客の関係を大まかにつかむことが役立ちます。
個人に向けたサービスなのか、企業に向けた支援なのか。顧客はどのような場面で相談し、その会社は何を提供するのか。この関係が見えると、専門用語も事業の中に位置づけやすくなります。
例えば、資産に関する相談と、企業の資金調達に関する相談では、相談する人も目的も異なります。どちらも金融に関わりますが、同じ説明でまとめてしまうと、会社ごとの特徴を見失いやすくなります。
会社概要や事業紹介を読んだ後に、自分の言葉で二、三文にまとめてみてください。うまく説明できない箇所があれば、そこが次に調べたい部分です。文章を覚えることより、事業の関係を理解することを目指しましょう。
求人票では、会社全体から自分の担当範囲へ視点を移す
事業の全体像がつかめたら、求人票で個別の仕事を確認します。ここでは、会社が行っていることと、募集職種が担当することを分けて読むのがポイントです。
会社として幅広いサービスを扱っていても、一人の社員がすべてを担当するとは限りません。反対に、職種名から想像するより広い範囲を担う募集もあります。
仕事内容に複数の項目がある場合は、それぞれが日常的に発生する業務なのか、特定の時期に必要となる仕事なのかを考えてみましょう。記載だけで頻度が分からなければ、面接などで確認する事項として残します。
応募条件も同様です。必須の経験と、あれば生かせる経験を区別すると、自分が満たしている部分と、追加で確認したい部分を整理できます。職種名が過去の経歴と一致しているかだけで判断せず、実際に経験した作業や判断と照らし合わせることが大切です。
採用ページは、会社が何を伝えたいかに注目する
採用ページやWantedlyでは、仕事内容に加えて、会社の考え方や働く人の紹介が掲載されていることがあります。企業が応募者に知ってほしい側面を理解するための情報です。
ただし、紹介されている言葉だけで、職場でのすべての行動が分かるわけではありません。例えば、挑戦を大切にするという説明を読んだなら、どのような提案や行動を想定しているのか、関心を持った部分を具体的な問いへ変えていきます。
株式会社WCPのWantedlyには、専門分野の異なるメンバーや、部門を越えた協働についての説明があります。その内容に関心を持った場合、自分の応募職種では誰と関わるのか、どの場面で専門知識を持ち寄るのかを知りたくなるでしょう。
採用ページは、印象のよい言葉を志望動機へ移すためだけの資料ではありません。自分が働くうえで大切にしたいことと、会社の発信との接点を探すために使えます。
ページ間で数字が違うときは、定義と時点を見る
複数の情報源を読むと、従業員数や拠点数などの数字が異なることがあります。その際は、どちらかをすぐに誤りと決める前に、集計の範囲と掲載時点を確認します。
会社単体の人数なのか、グループ全体なのか。正社員だけなのか、ほかの契約形態の人も含むのか。同じ名称の項目でも、数えている対象が違う場合があります。
また、ページの更新日と、数字の基準日が一致するとは限りません。ページ自体が新しく更新されていても、ある項目には過去時点の情報が残っている可能性があります。
企業研究のメモには、数字だけでなく、何の数字で、いつの情報かまで添えておくと便利です。定義が確認できない場合には、断定せず、応募時に確かめたい事項として扱いましょう。数字の大小より、正しく比較できる状態にすることが先になります。
読みながら、事実と自分の印象を別々に残す
情報を整理する際は、掲載されていた内容と、それを読んだ自分の印象を分けて記録すると、後から見直しやすくなります。
例えば、求人票に複数の業務が書かれていたことは確認できる事実です。一方、幅広い経験が積めそうだと感じたことは、自分の解釈になります。担当割合や入社後の役割が分からない段階では、両者を同じものとして扱わない方が正確です。
疑問も、できるだけ具体的に残してみてください。仕事内容がよく分からないというメモより、月次業務と新規案件への対応はどのような割合か、という問いの方が、次の確認につながります。
この整理は、複数の会社を比較する際にも役立ちます。ある会社について情報が少ないことと、その会社に制度や仕組みがないことは別です。未確認の部分を空欄のまま残せると、印象だけで比較することを避けられます。
応募理由は、会社の説明と自分の経験をつないでつくる
企業研究が進んだら、得た情報を自分の経験や希望へ結びつけます。会社の理念に共感したという言葉だけでは、なぜその仕事を希望するのかまでは伝わりにくいためです。
例えば、異なる専門分野の人と協働する点に関心があるなら、過去に部署を越えて仕事を進めた経験や、今後関わりたい課題を添える方法があります。会社の発信と自分の経験をそれぞれ説明すると、応募理由に具体性が生まれます。
株式会社WCPを調べる場合も、公式サイトで事業を把握し、採用に関するページで仕事や価値観への理解を深めるという使い分けができます。そのうえで、自分が詳しく知りたい職種や役割を絞っていくと、情報収集の目的が明確になります。
企業研究は、会社について多くの情報を覚えるためだけの作業ではありません。自分が何を理解し、どこに関心を持ち、何を確かめたいのかを整理する過程です。読むページごとに目的を持つことで、集めた情報を、納得して仕事を選ぶための材料へ変えられるでしょう。